菓子店舗詳細

店舗情報

富美堂

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 明治38年の創業以来100年を超える老舗菓子店で、地元・紀州田辺にちなんだ創作菓子を製造・販売しています。なかでも銘菓「神島(かしま)の鶴」は、平成14年の全国菓子大博覧会で農林水産大臣賞を受賞。さらに平成23年5月、天皇・皇后両陛下ご臨席のもと田辺市新庄総合公園で撮り行われた第62回全国植樹祭において、両陛下行幸啓御菓子という名誉にも浴しました。
業種
和菓子
店舗名
富美堂(ふうみどう)
所在地
〒646-0041和歌山県田辺市北新町56
電話番号
0739-22-1119
公式HPなど
ホームページ

商品情報(1)

こだわりの逸品

神島の鶴

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 和栗ペーストをこしあん(白)または黄身あん(赤)で包み、さらにやわらかい羽二重餅とふんわりとした食感のマシュマロ生地で包み込んでいます。また白には柚を、赤には梅を入れ、印象深い味わいのためのアクセントにしています。(紅白2個入り450円~)1個(本)あたりのお値段:225円(税込)

こだわりの技

 栗あんを餡子と羽二重餅で包むというアイデアは当初からあったのですが、よりふわっとした食感を求めて試行錯誤を繰り返した結果、たどり着いたのがマシュマロでした。マシュマロ生地は洋菓子ではよく使われているゼラチンと、寒天を独自のバランスで配合させて作っています。
 和菓子には“ほうずい”といって寒天を煮詰めて卵の白身をホイップする技法があるのですが、私自身が東京の洋菓子店で4年ほど修業を積んだものですから、そうした和菓子づくりの技と私が学んだ洋菓子づくりのノウハウとを融合させて完成させた商品です。ですので世界中どこにもない、オンリーワン商品だと自負しています。

商品開発ストーリー

 世界的に有名な博物学者の南方熊楠がこよなく愛した、地元・田辺湾に浮かぶ神島に鶴が舞い降りるさまをイメージして作りました。実際、神島に鶴が舞い降りることはないのですが、昔から鶴と亀は縁起が良いものとされてもいますし、名前にもこだわって命名した次第です。
 「神島の鶴」は私自身にとっても特別なお菓子で、他の商品の発売日はまったく憶えていないのですが、この商品だけははっきりと憶えています。商品のしおりで謳っている文章も自分で考え、またしおりにどうしても神島の全景写真を載せたかったので、わざわざヘリコプターで空撮したほどです。

商品情報(2)

こだわりの逸品

白炭クッキー

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 クッキーの形が炭に似ているというだけではなく、本当に木炭のパウダーが入っているというのが特徴です。黒ごまペーストも使用しているのですが、これは炭っぽさの色づけのためではなく味の余韻を残すために使っています。1個(本)あたりのお値段:370円(税込)

こだわりの技

P1040985 以前は人海戦術による手作業で生地を棒状にしていたのですが、いまでは和菓子づくりに使う機械を応用して製造しています。ただ、炭の質感をリアルに出すため、最後に手作業で筋を入れています。
 また、食感もソフトクッキーのようなサクッとした感じではなく、まさに備長炭を彷彿とさせるような硬めの食感を出すため焼き方にも工夫しています。

商品開発ストーリー

 飴屋さんをやっている仲間が炭のパウダーを使って飴を作ったと聞き、飴でできるのであればクッキーづくりにも使えるのではないかと思ったのがきっかけです。菓子職人の性として面白そうなものを思いつくとどうしても作りたくなるものですから、いろいろと試しながら完成させたことを憶えています。
 完成後すぐに紀州備長炭発祥の地である、田辺市の秋津川に持っていき紹介したところ気に入っていただき、売店等で販売していただけるようになりました。

オリジナルテーマ

お菓子に対する思い

 自分で作ったお菓子は自分の子どもと同じなのですが、やはりお菓子というのは食べて美味しくなければ意味がないと思います。美味しいお菓子をできるだけお求めやすい価格でご提供するというのが、私のモットーです。
 そのため、たとえば「神島の鶴」も1991年4月の発売以来、値段を変えていません。これからも和菓子・洋菓子にこだわらず自由な発想で、お客さまに喜んでいただける美味しいお菓子を作り続けていきたいと思います。

お客様からの声(評価)

 「神島の鶴」に関しては地元のお客さまもさておき、観光でいらした方が評判を聞いてわざわざ買いに来てくださることが多いです。一度食べてみて美味しかったからと、お土産に薦めてくださることも多いようで、本当にありがたく思っています。一方「木炭クッキー」はやはり商品のユニークさが受けているようです。

安全性について

 お菓子づくりにおいて当たり前のことをちゃんとやるというのが、品質上の安全性を保つうえでいちばん大切なことだと思います。

おすすめの菓子店のご紹介

 当店の近くにある「まるぜん菓舗」さんです。京都で修業を積んだ本格的な和菓子づくりで評判のお店です。